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『無所属の時間で生きる』 城山三郎

先日観た映画 『イントゥ・ザ・ワイルド』の広告に
城山三郎のエッセイが引用されていたのがきっかけで読んでみました。

城山三郎の本は仕事絡みで、近畿日本ツーリストの事を書いた、
『臨3311に乗れ』 を読んだ(読まされた) ことがあったけど、
それはそれで結構面白く読めたような記憶がありました。

エッセイ自体は軽く読めたけど、
それほど面白い話題もなかったというのが正直なところ。

それでも強いて挙げるとしたら、
ソニーの井深氏のすすめで岐阜界隈の工場を訪ねた話の中で、
工場の壁に貼ってあるスローガンが目についたというエピソードが面白かった。

「三六五日、開発 開発 開発」
「もっと もっと もっと」
「やる気 やる気 やる気」
「考えろ 考えろ 考えろ」


など、反復三度のスローガンが多かったという話。

それを、「真理は平凡。それを、やぼを承知で三度繰り返し、
たたみかけられると、かなり迫力がある。
うん、そうだ、と思いこまされてしまう。」
と書いている。

そんな作者も古いメモを整理していたら、
「耐えること 耐えること 耐えること」 と書き残していたとか。

多分、人は 「3」 が好きなのだ。
三拍子揃うとか、三大何とか、ベスト3なんかは良く使われるし。

繰り返すにしても、2回じゃ物足りなく、4回じゃ中途半端で、
5回じゃ多いという気がするのではないだろうか?

城山三郎は、昨年の3月にお亡くなりになりましたね。・・・合掌。

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『落下の王国』を観ました

映画「落下の王国」チラシ

シネスイッチは金曜日がレディース・デーだったので、
仕事の帰りに観てきました。

この『落下の王国』は実はノーチェックの映画だったのですが、
職場で配られるシティリビングに載っていた紹介記事を読んで、
観に行く気になりました。

1915年のロサンゼルスが舞台。
スタント俳優のロイが事故で入院する。

再起不能かと絶望し、自殺願望に囚われてしまい、
病院内で知り合った腕をケガして入院している
5歳の少女をうまく操って薬を手に入れようとする。

言うことを聞いてもらおうとしてその少女の気を惹くため、
思いつきの作り話をして聞かせるが、
その夢物語に少女は引き込まれ、話し手のロイになついていく。

その夢物語の映像は世界遺産で撮影され、
登場人物の衣装担当は石岡瑛子。
(北京オリンピック開会式の衣装も担当した方です)

見ていると何となくですが、
スターウォーズのアミダラ姫の衣装デザインなどに
近いものを感じたりしました。
(アミダラ姫の衣装デザイナーはトリシャ・ビガー)

監督はインド人のターセム。

これが2作目らしいけど映像に対する美意識に妥協を許さないため、
撮影費を自費で賄ったとか。
(実はそれを読んで観に行く気になったのですが・・・)

とにかく映像の発色とコントラストは目を見張るものがありました。
衣装もそうだけど、空の青さや日照りの暑さ。迷路のような建物。

ストーリーはともかく、ここを撮りたい、これを撮りたい、こう撮りたい、
と言ったような気持ちの方が強く伝わってきたような気がします。

この監督のデビュー作 「セル」 は、
心理学者が殺人犯の意識の中に潜入するというストーリーで、
その意識の中の世界の衣装を担当しているのが、
今回と同じ石岡瑛子です。

その意識映像の中では、ダミアン・ハーストの作品や、
フランスのアーティストの作品などが引用されているらしい。
ちょっと観てみたい気もします。

さて、「落下の王国」 に話を戻しますが、
本編の方も、おとぎ話をせがむ女の子の無邪気さが可愛く、
同時に切なさも感じるところがありました。

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「ジョン・エヴァレット・ミレイ展」

「ジョン・エヴァレット・ミレイ展」チラシ

英国ヴィクトリア朝絵画の巨匠、
ジョン・エヴァレット・ミレイ(JOHN EVERETT MILLAIS)展を
観てきました。

当初は街中でポスターを見かけてはいたのですが、
目玉作品である「オフィーリア」にあまり興味が持てず、
スルーしようと思っていたのですが、
勧められたこともあって、場所もBunkamuraだし観に行くことに。

結果は思いの外、良かったです。

「オフィーリア」は実物を見ても、
写実的で細かいな~とは思うけど、やっぱりそれだけでしたが。
(題材が題材だけに、あまり楽しくない絵なんですよね)

その他の絵では、髪の毛や服(繊維)などの描写がかなり細かく、
その質感まで伝わってくるような作品があったりして、
じーっと見入ってしまうことしばしばでした。

あとは「説教」シリーズが可愛かったです。
「初めての説教」「二度目の説教」という作品が並べて
展示されていたのですが、説教を神妙に聞いている女の子が、
また1年後に説教された時の態度の変化が描写されていて、
思わずクスッと笑ってしまいそうになりました。

●ジョン・エヴァレット・ミレイ展
 【会 期】2008年8月30日(土)~10月26日(日)
 【会 場】Bunkamura ザ・ミュージアム

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