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手術台の上での出会い(「シュルレアリスム展」より)

手術台の上で出会うもの、それはミシンとこうもり傘。

Umbrellasewing_machine
【ミシンと雨傘/マン・レイ】

『シュルレアリスム展』を観に行って、
最初の部屋にあった 11.6×8.6cmの小さな作品に一瞬目が釘付けに・・・。

その作品とは、マン・レイの「ミシンと雨傘」

これの元ネタは言わずと知れたロートレアモン伯爵の「マルドロールの歌」の一節、
「手術台の上のミシンとこうもり傘の偶然の出会いのように美しい」ですね。
シュルレアリスムの創世に多大なる影響を与えたという。

注) 訳のパターンはいろいろあるようで、確か図録の中では
「解剖台の上のミシンと雨傘の偶然の出会いのように美しい」 となっていたような。
他にも「ミシンと洋傘・・・」という訳もあるようです。

それをこんなにストレートに作品にしてしまっていたなんて
・・・と、妙に感心しつつ、ちょっと笑いそうになりました。
(やったもん勝ちだな~って感じがしたので)

というわけで、ついついポストカードまで買ってしまった私です。
(ちなみに同じモチーフで、「ミシンと雨傘」より
サイズが大きな「ロートレアモン頌」という作品もあり、
そちらは福岡市美術館所蔵)

さて、まったくの余談なのですが、
猫十字社の「黒のもんもん組」というナンセンスギャグマンガの中で、
“ミシンのこーもりがさあえ”という料理(?)が出てくる
エピソードがあったことを思い出しました。
(ちなみにこのエピソードは文庫版コミックには収録されていません)

私はそれでミシンとこうもり傘の組み合わせを知ったのですが、
その元ネタがロートレアモンの「マルドロールの歌」であることを知ったのは、
それからもう少し後になってからのことでした。

さらに追記すると、ファイルの整理をしていて
2000年6月の日付が書かれた以下のメモファイルを発見。

中島らも「固いおとうふ」より
 ロートレアモンの「手術台の上のこうもりがさとミシンの出会い」は、
 あるべきでない場所であるべきでないものが衝突することによって
 生じるエネルギー、⇒ “デペイズマンの理論”(手法)

 この デペイズマンについて、
 詩人の西崎順三郎は「遠きものの連結」と表現したようだ。

 そんな西崎氏はかつてタクシーの中で突然「あーーーっ!!」と叫びだし、
 同乗していたお弟子さん(?)が「どうしたんですか?」と訊くと、
 「ヤツメウナギをラテン語で何ていうのか思い出せないっ!」と言ったとか。

以上、個人的に印象に残るエピソードだったのでメモしていたみたい。

・・・と、一作品だけをピックアップしてしまいましたが、
『シュルレアリスム展』では、パリのポンピドゥセンターから絵画や写真、
彫刻や映像などなど約170点を一挙公開。
その他に書籍などの資料展示も加えた国立新美術館らしい展示内容になっていました。

キリコ、ダリ、マグリットなど美術の教科書でもお馴染みの画家による作品もあります
(会場ではそれらの作品の前で長く足を止めている人が断然多かったです)が、
普段はあまり目にすることのないような作品も数多く展示されています。

映像作品は、ルイス・ブニュエルとサルバドール・ダリによる
アンダルシアの犬」と「黄金時代」が同時上映されていました。

黄金時代」の方は一部上映かな?
アンダルシアの犬」は15分程度の短い作品で、
理解不能な断片的イメージで構成。

そんな『シュルレアリスム展』は、G.W.明けまで開催中。
※5月15日まで会期延長されました!

Photo

▼EXHIBITION DATA
シュルレアリスム展
 会 場 : 国立新美術館
 期 間 : 2011年2月9日(水)~2011年5月15日(日)
 観覧料: 一般 1,500円

 

 

 

 

 

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